更新 :2005/04/07 11:48
かねやん企画
本棚の片隅
まんが談義

回 雑誌の色

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皆さんはどんな色が好きですか?
「色」と言っても本当の色のことでは有りません。各雑誌の特「色」のことです。お分かりとは思いますが・・・。
各雑誌にはある程度特徴があると思います。ハードなアクションがメインの物や、ほのぼのとした人情ドラマ、または、青春の群像にスポットライトを当てていたり・・・。
今回は、こんな「色」についてのお話です。
数字のマジック?あるいは幻想?
まず先に、各雑誌の人気度を押さえておきましょう。
では、どんな尺度を用いるのか・・・。そう、それは雑誌編集部には天の声とも取れるであろう、「販売部数」なのでありましたとさ・・・。
とりあえず、私には少女誌はわからないので、ここでは少年・青年誌について調べてみましょう。
下記は販売部数の多い順に並べた物です。(数字は日本雑誌協会のまとめた物を参考にしています)
順位 雑誌名称 略称 部数(万部)
1 少年マガジン (マ) 405
2 少年ジャンプ (ジ) 362
3 少年サンデー (サ) 200
4 ヤングジャンプ (YJ) 161
5 ビッグコミックオリジナル (BO) 150
6 ヤングマガジン (YM) 145
7 月刊少年マガジン (月マ) 125
8 少年チャンピオン (チ) 115
9 ビッグコミック (ビ) 90
10 ビッグコミックスピリッツ (BSi) 87
11 コロコロコミック (コ) 85
12 モーニング (モ) 68
13 ヤングサンデー (YS) 57
14 ビッグコミックスペリオール (BSe) 57
15 アクション (ア) 55
16 週間漫画TIMES (T) 54
17 ビジネスジャンプ (BJ) 48
18 漫画ゴラク (ゴ) 45
19 ヤングキング (YK) 42
20 スーパージャンプ (SJ) 41
21 ヤングマガジンアッパーズ (YMU) 38
22 漫画サンデー (マサ) 38
23 Vジャンプ (VJ) 34
24 ヤングチャンピオン (YC) 31
25 コミックドラゴン (ド) 25
26 コミック電撃大王 (大) 25
27 ALLMAN (A) 21
28 ヤングアニマル (YA) 20
29 少年エースA (エ) 20
30 ヤングコミック (Yコ) 18
31 アフタヌーン (アフ) 17
32 コミックバーズ (バ) 15
33 マガジンZ (Z) 11
34 ウルトラジャンプ (UJ) 9
さて、皆さんのお好きな雑誌は何位でしょう?
自分では、「マンガ」の趣味なんて気にせず読んでいることが多いと思いますので、自分が好きな雑誌が世の中でどれだけ流通しているかなんてあんまり気にしたことは無いですよね?
でも、あなた(と私)の趣味はチョー「まいなー」なのかもしれません。今回この際に調べてみましょう。(^^)
私個人的な感想としては、まあ、「こんなもんだろうなー」というのが正直なところですが、気に入って読んでる雑誌が結構下の方にあって、「えっ?こんなに少ないの?」なんてのもあります。
その雑誌が何であるかは贔屓になるといかんのでここではあえて伏せておきましょう。(^^)
本題はどこいった?
お待たせしましたそれでは本題に参りましょう。下記は私の独断と偏見に満ちた色分けですのであしからず。(^^)
また、表記に使用している略称につきましては上記の表を参考にして下さい。
横軸に掲載内容の分類を取り、縦軸にターゲットの年齢層をとって、雑誌がどのような位置にあるかを示してみました。

      アクション・バイオレンス(ハード)<━━━━━━━━━━━━━━>アットホーム・人情(ソフト)
子供向け┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
  ▲   ┃                           (コ)
  ┃   ┃             (ジ)
  ┃   ┃                    (Z)       (サ)
  ┃   ┃       (エ)  (マ)  (月マ)
  ┃   ┃     (大)(ド)    (チ)
  ┃   ┃    (UJ)   (YS) (バ)
  ┃   ┃  (YM)  (YJ) (VJ) (BSi)      
  ┃   ┃       (SJ)(BJ)(YK)               (モ)(アフ)(BSe)
  ┃   ┃(YMU) (YC)            (A)                (BO)
  ▼   ┃ (YA)   (Yコ)  (ア)
大人向け┃    (T)  (ゴ) (マサ)                                (ビ)
どんなことがわかるのかな?
上記の表でどんなことが分かるかを考えて見ましょう。
基本的には、「漫画」文化は読み捨てされるものなので、重たいドラマ性やストーリー性の物はあまり沢山は存在しません。まあ、ここら辺の事は「マンガ」に限らず、どの分野のエンターテイメントでも同一の傾向がありますので、ソフトな内容よりハードな物が好まれます。よって、多くの作品はそちらの傾向に走りますから、雑誌の多くもハードな傾向に集中する傾向があります。(私自身の趣味はあくまでマイナー方向ですが・・・。ただ、本当にヒットする作品は、ちゃんとドラマ性ストーリー性も持ってますけどね。)
ターゲットになる年齢層については私のイメージですので、異論もおありでしょうが、この際は無理にでも受け入れてください。ただ、ここで、無理にでも納得していただくのには理由があります。
「マンガ」の出版を精力的に行っている出版社はそれほど多くは無いのですが、それらの出版社だけでも沢山の雑誌が発行されています。しかし、それらはやはりちゃんとターゲットを絞っており、同じ出版社が同じ位置に複数の雑誌を投入していないことを確認していただきたかったのです。
反対に言うと、異なる出版社が同じターゲットを狙ってそれぞれに雑誌を販売し、しのぎを削っています。
特にヤング系と言われる雑誌については本当に同じようなところ(ターゲットとしては18〜24歳ぐらいの学生でしょうか)を狙ってきますのですごい集中です。
反対にビッグ3の各少年誌は発行部数が多いこともあり、あまり重ならない位置にありますが、ある程度高年齢の人たちにも読んでもらえるように、昔に比べれば多少ヤング系に近づいているかもしれません。
まあ、やっている内容はスポコン、恋愛等、「マンガ」の王道ですので、普遍的ではありますけど・・・。

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