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 更新 :2005/04/07 11:48
かねやん企画
本棚の片隅
まんが談義

雑誌についての考察(序章) 第7回へ 第9回へ


不況の波の影響なんだろうな
まあ、当然の事なんですが、生まれる雑誌があれば、亡くなる雑誌もあります。
最近では小学館の"GOTTA"や潮出版の"コミックトムプラス"などがそうです。
漫画雑誌に限らず雑誌全体の売上が減少するなど、出版不況が叫ばれて久しくなっています。
通常の雑誌などは、一般的な生活や趣味の情報などをまとめていた事を思うと、やはりインターネットの普及が大きな影響を及ぼしているのでしょう。
タイムリーに、最新の情報が殆どタダで手に入るのですから、誰もわざわざお金を出して雑誌を買わなくなるのは当然のような気もします。
まんが雑誌の位置付けとは?・・・
もう暫く、マンガ以外の雑誌も含めたお話を続けます。
つい最近、インターネットが普及するまで、個人が情報を得るのは困難な時代でした。
と、言うのも、個人が情報を得ようとした場合、目的の情報がどこから発信されるのかを知るのも困難でしたし、それらの情報がいつ発信されるのかも不明でした。
よって、情報を発信する人達が利用するTVCMやTVニュース、新聞、雑誌等、一般的にメディアと言われる物を頼りに情報を得ていました。
上記の様な代表的なメディアと言われる物の内、ちょっと特異なのが"雑誌"で、ある一定の趣味や嗜好に応じて情報が整理されて情報がまとめられており、TVや新聞等のメディアに比べて速報性には劣るものの、その専門性によりTVなどでは埋めきれない部分の情報を発信する重要な役目を担ってきました。
まんが雑誌もこういう意味においては専門性が著しく高いだけで大まかな役目としての意味合いとしてはその他の一般的な雑誌と大きな違いはありません。
ですが、まんが雑誌の場合はその後に出版される単行本の宣伝用の意味合いも大きいため、価格も安く発行部数も他の雑誌類に比べれば格段に大量になるのが特徴ではあります。
なんでまんが雑誌は安いのだろう?
通常雑誌というと大衆週刊誌などを除くと500円以上するもの殆どです。
それらには、カラーの写真や広告なども多く入っており、使用される紙質も良い物が使用されます。
ですが全体的なページ数で言うと200〜300頁ぐらいの物が殆どだと思われます。
これに比べ、まんが雑誌では少年系の物では400頁を越えるのが普通ですし、月刊誌にいたっては800頁を越える物があるにも関わらず、それらの価格は220〜600円ぐらいとお買い得感覚が高くなります。
当然、内容がまんがと言うことも有りそれほど高品質な印刷をする必要性が無いので使用される紙質は悪く、再生紙などが使われる事が多いことは確かですが、それにしても全体的な内容からするとその価格の低さに特色があります。
この情況を支えているのが、雑誌に掲載された作品が単行本化され、各作者に印税が配分されるシステムです。
よって、(著作者は)雑誌では殆ど利益をあげる必要はなく、最低限の制作費のみで作品を制作し、単行本に向けての宣伝媒体として利用していく事になります。
出版社は編集などの費用分を回収する必要がありあますが、発行される部数が多いことも有り、一冊当たりでは小額の利益でも何とかペイできているのです。
当然、単行本での利益もこの編集分の費用に大きく貢献していることもありますが・・・
と言った訳で、まんが雑誌は安いんですね。
じゃあ実際どれぐらいの費用でやってるのかな?
注:ここから先の話は確かなニュースソースがあるわけではなく、今まで「かねやん」が見聞きした事からの推測ですので、噂程度に受けとってください。(^o^)
作者は雑誌での掲載だけでは殆ど収入にはならないのですが、作品が単行本になり、それらの売上から印税を受けることで収入を確保することができます。
週刊誌などでは一般的に連載作品ですと、16〜22ページぐらいの構成になる事が多いようですが、これらの製作によって作者が得られる収入は頁当たり5千円〜数万円との事です。
こう考えると、一回の連載では、8万〜60万円(3万円弱/頁で計算)ぐらいです。
これを月4回行った場合では32万円〜240万円となります。
数字だけ見れば一般的なサラリーマンの月給などに比べて多いようにも思えますが、実際にはここから画材や資料等の購入も行う必要があり、さらに20ページの製作を一人で行うことは不可能な事から2〜5人のアシスタントを雇う必要はあるでしょうから、これらの人件費や、作業をするための場所を確保する為の費用等も考えると、殆ど"トントン"か赤字での製作になります。
ですが、これらが単行本になる時には連載分作成時ほどの労力は掛りませんから(連載時にさぼっちゃうと地獄ですけどね・・・)、こちらで10%〜13%程度の印税を得ることによって収入となっているわけです。
一般的な書籍の印税が8%程度である事を考えると、まんがの単行本は発行部数が多い事などを含め恵まれているようにも思えますが、大抵の単行本が400〜600円で売られていることを思うと、どうしても薄利多売の方式にならざるを得ません。
よって、"まんが"という文化はどうしても読み捨てでも良いから大量に消費してもらう事が必要になるわけです。
これらが時代に合わずに問題の発生源になりつつあるぞ・・・
で、ここからは、ちょっと暗い話になります。
今までうまく機能していたまんがの供給システムですが、最近になって破綻を来たしつつあります。
まず、景気後退による全体的な消費不況の影響を受け雑誌や単行本の販売が減少してきている事。
次に新古書店と呼ばれる新しい形式の古本屋の台頭による、古書の大量流通(消費者にはありがたい事だし、現時点では全く違法性はなし)が起こっている事。
更には、インターネット等のメディアの普及による"雑誌"自体の存在意義が低下(資金的余裕があれば作者自身が作品を直接消費者に届ける事が可能な世の中になってしまった)しつつある事。等々。

消費不況による販売数減少などは、バブル前の情況に戻っただけですので、この中で生き残れない作品や雑誌は自然淘汰に逢ったと考える事ができますが、新古書店の影響は作者にとって深刻な様です。
そのため、つい最近では各有力雑誌に作家さん達の連名により新古書店での単行本販売に反対する広告記事なども掲載されましたが、消費者サイドからすると、一旦販売された本が古本として流通する事は今に始まった事ではなく、それらを今になって問題視するのも変な気がします。
雑誌自体の存在意義の低下が出版社にとっては一番深刻なようで、大手ではオンラインでの漫画の販売などによって起死回生を図ろうとしているようですが、現時点ではネット環境の立ち遅れ(通信速度などの問題)や、"まんが"が"紙"に印刷されて成り立つメディアであると言う事などから、苦しい情況が続いているようです。
本来はもっとお話をするつもりだったけど・・・
で、ここら辺の話をしようと思って書き始めたのですが、さすがに問題が大きすぎて一回で全てを書き切れそうもないので、今回はここら辺でひとまず筆を置きます。
新古書店問題やオンライン販売など、"雑誌"を取り巻く環境についてはもっと色々と書きたいので、近いうちに続きを発表します。

次回をお楽しみに〜〜〜〜〜〜〜。(^_^)/~~

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