更新 :2005/04/17 13:15
かねやん企画
本棚の片隅
まんが談義


紅い牙 ブルーソネット 第2回へ

作品 紅い牙 ブルー・ソネット
作者 柴田昌弘
単行本巻数 19巻(復刻版8巻)
掲載雑誌 「花とゆめ」 '81〜'86
出版社 白泉社
第1巻初版日 1981/11/25
評価 画質 ☆☆☆☆★
ストーリー ☆☆☆☆★
キャラクター ☆☆☆★★
オリジナリティー ☆☆☆★★

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「かねやん」のーと

本来この作品は「赤い牙」シリーズの中では続編になるので敵方の主人公である登場人物の名「ソネット」が副題としてついています。
ただ、本編(オリジナル)であるはずの「紅い牙」に比べこちらの「ブルーソネット」の方が遥に長編となってしまっているので、このシリーズを「ブルーソネット」として捉えておられる方も多いと思います。残念ながら私自身は「赤い牙」の他の作品は読んだことがないので、物語の始まりの詳細は未だに知らないです。(^^)
単行本を買うのも少女系と言うことで抵抗があるかもしれませんが、これはお勧めですので、ぜひ読んでみてもらいたい作品です。
私がこの作品を気に入っているのは私の趣味に漏れずSF系だからです。作者の柴田昌弘さんは最近ではあまり、SFを描かれていませんが、一昔前には「フェザータッチオペレーション」(未完)、「ラブシンクロイド」等のSFアクション作品を描かれていました。
物語は、今にして思うとありきたりなのかもしれませんが、古代超人類の末裔で特殊能力(いわゆるエスパー)を持った少女「小松崎ラン」が仲間達と供に、紆余曲折を乗り越え、世界的軍事企業複合体「タロン」と戦っていく様を描いています。その中で「タロン」の戦士であるサイボーグ少女「ソネット」との人間関係も含め物語は複雑にからみあいます。
まあ、仮面ライダーのノリを考えてもらうと良いかもしれません。ただ怪人は出てきませんけどね。(^^)
柴田昌弘さんの作風の一つである「登場人物のそれぞれが違う場面を展開する同時複数進行形のストーリー展開」もこの作品で固まったようにも思われます。
このような作品展開はストーリー展開が細切れになり、読み手にストーリーの流れを把握する事を強制するため、非常に難しい面があると思えるのですが、これらを駆使して多数の登場人物を活かしきる展開に持ち込む柴田昌弘さんの構成力には驚かされます。
この作品は当時の他の作品に多くの影響を与え「ヒーロー」対「悪の組織」のストーリー展開に多くの派生作品を生み出した元になったように思います。
まあ、このようなストーリー展開は王道では有りますが・・・。

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